2020/03/17『息子と弟子の違い』

次男が大学進学のため、昨日(2020/03/16)上京しました。最後の大荷物をといて、組み立てるために私も初めて同行しました。とはいっても、男同士ですからほとんど会話はありません。

担任からは「無理だ」と言われた希望校に合格したのです。さぞかし希望に満ちあふれていることとは思うのですが……そんな微塵すら父親には見せません(笑)私も自分に置き換えたら、こんな学問は到底(当時の自分には……むむむ、今の自分にさえも)出来ないわけでただただ尊敬しています。なので「尊重」を大事にしています。

子育てなんて、何度も出来るわけではないので正解はないと思います。ただうちは男の子ばかりなので、早い段階で自立出来るような訓練だけはさせました。要は「寝る」「喰う」「出す」を何処でも出来るようにしただけです。あとは「我慢」です。寒くても雑巾がけと空手は止めさせなかった。頑張ったらご褒美を与えました。

それで好きな音楽や映画、ライブにも早くから足を運んでいたし、本も自分たちで買ってきて読み込むようになりました。最終的に親の仕事って「ほしいモノ、やりたいコト」を自分で見つける力を与えることだったんだなぁ……と今になって想います。

よく「跡継ぎは?」と訊かれます。大名の世継ぎでもあるまいし、寺に生まれたから跡を継がせようってのは、それこそ親の最大のエゴだと私は思っています。お寺に生まれただけでそれはそれで大変なプレッシャーはあったと思うし、嫌な思いもしてきたことでしょうしね。

親としては息子ですが、僧分の弟子ではないのです。親が子を超えることはあっても、弟子が師匠を超えることはまずない……それが私の持論です。この業界、お父さんやおじいさん、先代より立派な息子に出会ったことがない(爆)ですから、私が息子たちの師匠になることはありません。もちろん出家までのお手伝いはしますけど、私のような者を「超えられない」というのは小さ過ぎます(笑)

生まれたときから一個人……働き出すまでは応援もフォローもする。後は「自分でなんとかなさい」が我が家の家訓なんです。